韓国との出会い
「情報」の前に、私と韓国との関わりについて簡単に触れておきたいと思います。
【初渡韓】
初めて韓国に行ったのは16年前の93年。千歳−ソウル2泊3日で\29,800という新聞広告を偶然に見つけてその場で盛り上がり、仲間内の女子3人で行ったのです。オリンピックは開催されていましたが(88年)、サッカーW杯共催も決まっておらず、当然今のような文化交流もほとんどない時代でした。
そんな「勢い」で行った旅行ゆえ準備らしいことも全くせず、記憶にあるのは・・・
・金浦空港に降り立ったその瞬間から匂うキムチ臭 ・何車線もの広い車道 ・肉や冷麺をハサミで切る衝撃 ・ロッテワールド内の赤い小川?もキムチ臭 ・どこからでも聞こえてくる日本語 ・コンビニで買ったイカキムチの美味しかったことetc.
どこに泊まったのか、何を見たのか等はほとんど覚えていません。もっとも、金曜日の午後に発ち日曜日に帰ってくる強行軍で、大したところに行ったとは思えませんが。
【興味】
そして時は流れ、日本には空前の韓流ブームが訪れました。でも私は微動だにせず。あれほど話題になった「冬のソナタ」も、ブームが落ち着いてしばらくしたころに何となく見たくらいです。が、この頃から地上波の吹替版ドラマを観るようになり、昔の「赤いシリーズ」(古っ)を髣髴とさせる強引な展開の韓国ドラマにハマっていったのでした。
その頃、上京後間もなくはじめた“毎日行くバイト”に一旦区切りをつけてはみたものの、かと言って仕事が忙しいわけでもなく、時間を持て余していました。ならばお金の掛からない趣味を持とう!と、学生時代に苦手だった英語の克服に挑戦・・・でもやっぱり苦手は苦手、わからないしつまんない。じゃあ、英語じゃない言語にしよう、ん? 韓国語?? ブームだし日本語と似ているらしいし、それじゃあちょっとやってみようかな・・・
これが韓国語との出会いでした。興味を持ち始めたのは2004年の末頃、本格的に勉強を始めたのは05年の春からです。
【韓国語学習】
完全な独学で、ラジオ・テレビの講座と市販の参考書だけが頼りです。が、日本人にとって韓国語はもっとも学習しやすい言語で、最初の3ヶ月くらいまでは「自分って天才じゃないの?!」と思えるほど上達します(私の場合)。もちろんそのまま完全習得できるものではなく、初級から中級、中級から上級にランクアップしようとするならば「本当はバカだったのね〜!」と落ち込むこともしばしば。
独学ゆえ、自分のレベルを試すために検定試験も受けましたが、落第が続いて腐ったので今年は受けていません。現在はハングル能力検定試験3級(準2級、2級に落ちた。韓国語能力試験は高級の合格に1点足りず、これも落第)のみ。来年時間があったら、また受けてみてもいいかなと思っています。
受験の予定の無い時期は、専らドラマの鑑賞です。以前は吹替版で見て、単にドラマを楽しんでいましたが、学習するようになってからは字幕のみ。モノによってはまずまず聞き取れるようになってきました。字幕を見ながら聞くことによって、ただ聞いていたのではわからない「韓国的な言い回し」を楽しく理解することが出来ます。
*****
ここまで簡単に私と韓国とのお付き合いを書いて参りました。お読みいただければお感じになると思いますが、そんな訳で言葉以外の文化や習慣、はたまた観光地の情報などは一般的な観光客よりも疎いほどです。ですので、これから書こうとしている内容は「通」の皆さんには不要です。初めて韓国に行く方には、もしかしたら手助けになることもあるかもしれませんが、主に自分の備忘録でありますので、ご了承の上ご覧いただければと思います。
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交通
【T-moneyのススメ】
「T-moneyカード」(以下、T-money)とは、日本のスイカやパスモなどのように、タッチで改札を通ることの出来るチャージ式のカードです。短い滞在の観光だからカードは必要ない、と考える方もいらっしゃるかもしれませんが、実はソウルの地下鉄は、日本のように現金で切符を買うことが出来ないのです。いえ出来ないというか、紙の切符は無いんです。
ではどうするかと言うと、交通カードを使います。多くの人は、これから説明するT-moneyを使っていますが、1回用のデポジット・カードと言うのもあります。これは最近導入されたシステムだそうで、指示に従って購入すれば難しくはないようなのですが、お年寄りなどは対応しきれていないこともあると友人は言っていました。このデポジット・カードは降車後にカードの保証代金を返金する手間がかかり、時間の限られた旅行であれば尚のこと、T-moneyを使うことをおススメします。
T-moneyは便利なだけではありません。バスでも地下鉄でも、現金払いとカード払いとでは料金が違い、1回に付き現金で乗るよりもW100安く乗ることが出来ます。更に! ソウルの交通は乗り継ぎの際の料金設定が、通算の距離で決まるようなのです。つまり、バス−地下鉄にのっても、それが一定の時間・距離内であれば、1回分の料金W900ということ。この割引は現金や1回用カードでは適応されません。・・・道理で、今回私が乗車した料金を計算するとチャージした金額を超えているのに、まだ残額がある訳です。もうコレは、旅行だろうともT-moneyを使わない手はありません!(なんだか、怪しげな商法の勧誘のようになってしまいましたが・・・)
【使ってみよう】
そこで私は、空港のコンビニでT-moneyを購入しました。T-moneyにはいくつか種類がありますが、住民登録番号のない外国人が使いやすいのは「T-moneyカード・ソウル・シティ・パス・プラス」。カード代金はW3,000ですが、一緒についてくる割引クーポンがあり、1回の観光で元を取れると思います。私はNソウルタワーと「NANTA」の入場に使ったので、W6,140の割引を受けました。
では、対面で購入する際の韓国語をご紹介。
「ティーモニー、ソウル・シティ・パス・プラス ジュセヨ」
語尾の「ジュセヨ」が「下さい」にあたります。
前述の通り、T-moneyには多くの種類があり店員さんも理解していない可能性がありますので、出てきたカードが「ソウル・シティ・パス・プラス」かどうかの確認は忘れずに。私が購入したミニ・ストップでも、直接の担当レジの男性は良くわからないようで、隣にいた女性が「コレよ」とカードを出していました。空港のコンビニなのに!
続いて、チャージをしてもらいます。チャージは「充填」のハングル読み「チュンジョン」です。
「チュンジョン ヘ ジュセヨ」
「ジュセヨ」の前にある「ヘ」は日本語の「〜して」に当たります。つまり「ヘ ジュセヨ」で「〜して下さい」。ちなみに、韓国の表記に合わせて分かち書きをしてみましたが、発音する時には「ヘジュセヨ」と一息に言います。
これを言いながらお金を出せば、その金額をチャージしてくれることでしょう。
何も言わずにカードとお金を出してもチャージしてくれるとは思いますが、せっかくの旅行ですから、交流しないと!
ちなみに、店員さんから
「オルマエヨ?」
と言われたら、それは「いくらですか?」。数詞のハングルは難しいので、ハングルがわからない方はお金を出すか英語で答えるのが無難かと思います。
以上、購入&チャージの際に必要な会話集でした。
クーポンがついてくること以外は、他のT-moneyと使い勝手の違いはありません(韓国民が使うT-moneyはマイルを溜められる機能もあるらしいのですが)。カードを購入した後は機械を使って自分で、またはコンビニなどの対面でチャージして、交通機関や利用できる施設などでの支払いに使うことが出来ます。
おススメの「T-moneyカード・ソウル・シティ・パス・プラス」と良く似た、「T-moneyカード・ソウル・シティ・パス」(プラスがないだけ)というのもあります。これは1日の乗車回数20回までならば何に乗っても良い、というようなもので、1日〜3日券まであります。料金は1日券でW15,000。沢山乗る予定のある人ならば良いと思いますが、私は今回3泊4日でチャージしたのはW20,000。でもまだW1,000ほど残っています。前述の乗継割引のこともありますので、通常の観光のスタイルでは元を取るのはなかなか難しいのではないか・・・と考えます。長短を見極めてご利用くださいませ。
T-moneyについて詳しいサイト
●「
Konest」 カード全般の説明等
●「
SEOUL navi」 一回用カードについて
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【料金】 初乗りW1,000(T-money利用時W900)、距離によって加算
突然大声で物売りは始まるし携帯通話は当たり前だし、なかなか面白い空間の地下鉄。不慣れな旅行者にはバスよりも利用しやすいので、是非利用の仕方をマスターしたいところです。
しかし路線が多く、また手元の路線図にはあっても開通していない駅もあるようで、普段から地下鉄に乗りなれていない方にとっては言葉以前に圧倒されそう。でも大丈夫、各駅に固有の番号が振られているし、東京の地下鉄のように路線によってイメージカラーが決まっているので、乗り換えの際などはそれらを押さえておけば随分助けになることでしょう。日本と大きく違うところは、切符ではなくカードを使うことです(※「
T-moneyカード」の項参照)。
私は今回初めて単独で地下鉄に乗りました。それで感じたことは、ホームまでは簡単に行けるのに、その後どちら行きの電車に乗ったらよいのかがわかりにくい・・・ということです。地名を聞いても場所や方向がピンと来ないからなのですが、ハングルが読めても駅の番号を押さえておくこと、(今いる駅の)次の駅名を覚えておくことがポイントですね。
また東京と比べてですが、駅員さんを見かけることが少なかったように思います。一人で解決するには手持ちのガイドや、改札付近にある路線図(ハングルですが)を確保しておくことが必須です。路線図は車内にもドアの上などに掲示されていますが、文字が小さくてよく見えませんでした。韓国語、もしくは英語に自信のある方は、通りすがりの人に遠慮なく聞きいて良いと思います。親切な方が多いですから。
ソウルの地下鉄は日に日に変わっています。新しい駅が開業したり駅名が変わったり。私が去年購入した観光ガイドには9号線が載っていませんでした。手持ちのガイドとは情報が異なることも少なくないので、下記サイトなどで調べて行くことをおススメします。
ソウルの地下鉄について詳しいサイト
●
「Konest」 地下鉄に関する詳しいページ
●
「韓国観光公社公式サイト」 乗り換えの検索あり。1回用カードについても
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【料金】 初乗りW1,000(T-money利用時W900)
旅行者にはなかなか乗りこなすのが難しいバスですが、ソウルのバスは車体の色と番号でどのようなバスなのかがある程度わかるようになっているそうです。が、目的地まで行くかどうかは、皆運転手さんにガンガン聞いちゃってます。
では、そのバスが目的地に行くかどうか尋ねる簡単な韓国語をご紹介。
「○○(目的地)、カヨ?」
語尾の「カヨ(尻上がりに発音)?」の「カ」は「行く」に当たる動詞の語幹。「ヨ」は丁寧さを加えるためのもので「〜ですか? 〜ますか?」に当たります。つまり、「○○、カヨ?」で「○○、行きますか?」となります。発音はやや伸ばし気味に「カァヨォ?」と言う感じで。
バス停でドアを開けている運転手さん(アジョッシ)に、大きな声で質問してみましょう。そんな場面なら、難しくて長い言葉を掛けられる心配も無く、大抵は首を縦に振るか横に振るか、ですね。
ちなみに、答えてもらったら
「ネー」 もしくは
「カムサハムニダー」
と言えば上出来です。「カムサハムニダ」は言うまでも無く「ありがとうございます」。「ネー」は「はい」にあたりますが、「どうも」くらいの意味でも使っているのをよく耳にします。
バスによっては停留所が道路の真ん中(右側通行の左側)にあるようで、利用する方はご注意を。しかしやっぱりバスは慣れるまでは誰かと一緒に乗ってもらうのが安心ですね。そして噂に違わず、運転荒いです! 着席するまで発車しない日本のバスに慣れていると、ビックリです。立つ場合には、否、座っていてもしっかりと掴まりましょう!
ソウルのバスについて詳しいサイト
●
「ソウル市観光振興公式サイト」 乗り方など
●
「ニッコリア」 バスの種類、シティーツアーバスについて等
トイレ
デパートなどでは日本と同様に清潔なトイレが無料で使用できますが、近くにそんなところがない場合は、地下に降りましょう。
ソウルでは地下鉄の駅周辺が大体「地下ショッピングセンター」になっています。センターと言っても必ずしも大きな店がある訳でも無いのですが、トイレは必ずありました。改札外なので、地下鉄を利用しない時でも大丈夫です。
時に和式あり、時にエアータオルありという設備水準は、日本の公衆トイレとほぼ同様。でも一つだけ、とても驚いたことがあります。それは・・・
「紙」の処理の仕方。これはホテルでも同様でしたが、紙詰まり防止のため「使用後の紙は出来るだけ流さずに備え付けのゴミ箱に捨ててください」と言うのです・・・(
女子だけかな?)! その昔、トイレットペーパーの質が悪く水洗に詰まっていた時代の名残だそうですが、実際にバケツのようなゴミ箱には使用済みのソレが捨てられていて、ちょっと信じられない光景でした。もちろん私は・・・流しちゃいました。
ちなみに、トイレットペーパーと言えば、ソウルで食堂に入るときれいにカットしてたたんだトイレットペーパーが紙ナプキンの替わりに用意されています。日本のと比べると、ちょっぴり幅が狭くて厚めかな(でも、詰まるってことは無いでしょうに)。
それではここで、緊急時のひと言をご紹介。
「ファジャンシル オディエヨ?」
「ファジャンシル」は漢字語で「化粧室」。「オディ」は「どこ」。つまり、「トイレはどこですか?」になります。
ちなみに、日本では「トイレをお借りしてもいいですか」と言いますが、韓国語ではそのような表現はしないようです。単純に
「ファジャンシル オディエヨ?」
。
これではこちらの申し訳ない気持ちが伝わらないと思うのですが、「トイレを借りる」という発想が無いのでどうしようもありません。
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コンビニ
ソウル市内は日本同様、あっちにもこっちにもコンビニがあります。日本でもお馴染みの「ファミリーマート」「セブンイレブン」「ミニストップ」の他、「GS25」を良く見かけました。
日本のコンビニと大きく違うところはありませんが、店内や店の外にイートインスペースがあるところが多いです。12月なので外の席に座っている人はいませんでしたが、パラソルが立っていてちょっとした飲食には便利そうです。反面、店内の面積はかなり狭いところが多いような。
売っているものも大差ありませんが、ハングル表記の日用品やお菓子などはお土産にも良さそうですよ。
ちなみに「コンビニ」は漢字語で「便宜店」と書きます。発音は・・・
「ピョニジョム」
この際、最後の「ム」は「MU」ではなく「M」。口を閉じた状態で発音し終わるのが正解です。
トイレの項と同様に「ピョニジョム オディエヨ?」と言えば「コンビニはどこですか?」。では「コンビニはありますか?」は・・・
「ピョニジョミ イッソヨ?」
頭に「近所に」を意味する「クンチョエ」をつけて
「クンチョエ ピョニジョミ イッソヨ?」
と言うと、「近くにコンビニはありますか?」となります。
ある、いるなどを表す「イッタ」。この語幹に丁寧な語尾がついて「イッソヨ」となります。先ほどは「ピョニジョ
ム」だったのに何故「ピョニジョ
ミ」になるかというと、「ム」に助詞「イ」が加わって(連音化)「ミ」になります。
この際、返事が「ネー」あるいは「イッソヨ」だとコンビニはありますが「アニョ」あるは 「オプソヨ」の時は、残念でした。
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